【2026/09/04】きのうのビットコイン
きのうのニュース
🏦 ウォール街、ビットコイン購入は依然ごく僅か
TFTC は、ウォール街が「顧客のポートフォリオはビットコインを保有すべきだ」という考えをようやく受け入れた一方で、アドバイザーによる実際の買い付けはほとんど進んでいないと報じました。方針として認めることと、運用資産を実際にそこへ振り向けることの間には、まだ大きな隔たりがあるという指摘です。これが重要なのは、機関投資家の参入が一度きりの出来事ではなく、配分の積み上がりとして時間をかけて進む性質のものだからです。受け入れの段階にとどまっているのであれば、そこから生まれる需要の本体はまだ市場に出てきていない、という読み方になります。逆に言えば、助言する側が動かない限り、受け入れそのものは価格に反映されません。
🏦 スタンダードチャータード、UAEでBTC取引開始
英スタンダードチャータードがアラブ首長国連邦(UAE)でビットコイン取引を開始しました。同行は近年、UAE 以外の地域でも現物ビットコイン取引を相次いで立ち上げてきており、今回はその展開の延長線上に位置づけられます。大手の国際銀行が自前の取引機能を提供地域ごとに増やしていくことは、暗号資産の取引窓口が専業の取引所から既存の銀行網へ広がっていく動きを意味します。顧客からすれば、普段使っている銀行の内側でビットコインに触れられるようになるということであり、新たに取引所の口座を開く必要がなくなります。参入の敷居が下がる経路として、地域ごとの積み上げは見ておく価値があります。
🇺🇸 SEC議長、Clarity Actの月内成立に自信
米証券取引委員会(SEC)のポール・アトキンス委員長が、市場構造法案である Clarity Act は今月中に可決されるとの見通しを示しました。同委員長は米国を「世界の暗号資産の首都」にすると述べており、採決が一度遅れた後も暗号資産関連の規制整備を進めています。この法案は、どの資産をどの当局が監督するのかという長年の争点に線を引くもので、成立すれば米国で事業を営む取引所や発行体にとって前提条件が定まります。監督権限の所在が曖昧なままだと、企業は最も厳しい解釈に合わせて動くほかありません。規制当局のトップが月内という時間軸を口にした点が、今回の材料です。
🏛️ オランダ中銀、金86トンを米国外のロンドンへ移送
オランダ中央銀行(De Nederlandsche Bank)が、2026年3月から8月にかけてニューヨークとオタワからロンドンへ金86トンを移送していたことが分かりました。同行は地政学的な緊張と危機への備えを理由として挙げています。TFTC はこれを、外国資産を米国が保管することがもはや無条件の前提としては扱われなくなった静かな合図だと評しています。中央銀行が準備資産の保管場所を実際に動かすのは、政治的な発言よりも重い意思表示です。保管先の分散が保有主体の側の判断として広がるなら、それは第三者に預けない資産という論点が国家の水準で持ち上がっていることを意味します。
🏢 KrakenとSoFi提携、暗号資産取引を銀行網に接続
暗号資産取引所の Kraken と米金融サービスの SoFi が提携しました。今回の合意は銀行業務・決済・デジタル資産市場を強化する狙いで設計されており、SoFi は昨年すでにビットコイン取引を開始しています。取引所側の板と銀行側の入出金の仕組みが直結すると、利用者は資金の移動と売買を同じ画面の中で完結できるようになります。これが重要なのは、暗号資産をやりとりする際の摩擦の多くが価格ではなく資金の出し入れの側にあるからです。専業の取引所と既存の金融機関が競合ではなく分担の関係に移りつつあることを示す一件でもあります。
⛏️ BIP-110、マイナーの支持はわずか2.6%どまり
Wu Blockchain の8月のマイニング関連まとめによれば、BIP-110 への支持を表明したマイナーは全体の 2.6% にとどまっています。同じまとめでは、中国で初となるマイニング機器の密輸事件が明るみに出たこと、Poolin の債権者委員会が設立されたことも伝えられました。また TheEnergyMag によると、上場するビットコインマイナーと AI データセンター事業者の2026年上半期の設備投資は307億ドルに達し、2025年通年の215億3000万ドルを上回って42.6%増となっています。提案への支持が伸びないことは、合意形成の難しさがハッシュレートの配分にそのまま表れることを示しています。
🚨 Coldcard攻撃者、盗難BTCの1割をTHORChain経由で移動
Galaxy Research の Alex Thorn 氏が、Coldcard を狙った Wave 3 の攻撃者アドレスから初のオンチェーンの動きを確認しました。盗まれた資金のおよそ10%が THORChain を経由し、新しい Ethereum のアドレスに着金しています。攻撃者は返金エラーに繰り返し直面しながらも試行をやめなかったとされ、残る90%超は依然として動かされないままです。資金が動き始めたこと自体が、追跡する側にとっては手がかりが増えることを意味します。一方で、被害額の大半がまだ手つかずである以上、この事件は終わったのではなく続いている最中だと見るべきです。
⚡ 既存アウトプットの「露出」分類、pre-BIP草案が浮上
Delving Bitcoin に、既存のアウトプットが鍵の露出という点でどの分類に当たるかを標準化する仕様の草案(pre-BIP)が投稿されました。BIP 360 はスクリプトパスでの支出まで公開鍵がオンチェーンに現れない出力型を与え、BIP 361 は従来の署名検証を段階的に終了させることを提案しています。ところが両者はいずれも「どの既存アウトプットが露出しているのか」という共通の答えを前提にしており、現行のどの BIP もそれを規定していない、というのが投稿者の指摘です。移行の議論を進めるには、まず対象を数える物差しを揃える必要があるという、地味だが土台にあたる論点です。