【2026/08/15】きのうのビットコイン
きのうのニュース
🏦 アブダビ2政府系ファンド、IBIT に計8.8億ドル
アブダビの政府系ファンド Mubadala Investment Company と、ADIC 傘下の Al Warda Investments が、BlackRock のビットコイン現物 ETF である IBIT を合わせておよそ8億8,200万ドル分保有していることが、SEC への 13F 報告で明らかになりました。2026年第1四半期末の株価で換算した金額です。Mubadala は2024年第4四半期以降、報告期ごとに一度も欠かさず持ち分を積み増しています。相場の上下で出入りする短期資金ではなく、国家規模の資本が四半期ごとに淡々と積み上げている点が重要です。ETF の保有者構成が、個人や短期筋から主権的な長期保有者へ静かに移りつつあることを示す材料になります。
🏦 イスラエル最大手 Leumi、Galaxy 経由で BTC 取引参入
イスラエル最大の銀行である Bank Leumi が、Galaxy Digital と組んでビットコインの取引サービスを始めることが分かりました。同行が暗号資産の取り扱い計画を最初に公表したのは2022年で、実際の提供にこぎ着けるまでに4年近くを要したことになります。銀行が自ら板を抱えるのではなく、機関投資家向けの取引執行を担う Galaxy Digital を後ろに置く構図です。国内最大手行が窓口になれば、暗号資産取引所に口座を開くことをためらってきた層が、これまで使ってきた銀行口座のままビットコインに触れられるようになります。銀行が入口になる流れがまた一段進んだ事例です。
🇺🇸 SEC が Reg Crypto 採決中止、政権は円卓会議
米 SEC が8月14日に予定していた Reg Crypto の採決を、「スケジュールの都合」という曖昧な説明だけを残して取り止めました。一方でホワイトハウスは暗号資産と予測市場の経営陣を集めた円卓会議を開く予定で、その翌日には CFTC が初のデジタル資産会合を控えています。規則の中身以上に、この日程の並び方が重要です。規制当局が独自に規則を固めるより先に、政権と業界が方向をすり合わせる順序になっているためです。ビットコインの現物と派生商品をどの当局がどう扱うかは、この場で敷かれた枠組みに沿って決まっていくことになります。
🏢 MSCI 指数除外案に Strategy 反発
MSCI が主要指数から「非事業会社」を除外する案の検討を明らかにし、ビットコインを財務に積み上げてきた Strategy が対象になる可能性が出てきました。同社は意に介する様子を見せず、除外案に強気の姿勢を崩していないと報じられています。指数から外れれば、指数に連動するパッシブ資金が機械的な売り手に回ります。ビットコイン財務戦略を掲げる会社は、株価が保有ビットコインの価値を上回るプレミアムを前提に増資を重ねてきたため、指数除外はその調達回路そのものを細らせかねません。企業のビットコイン保有が、株式市場の制度側から本格的に問われる局面です。
🏢 メタプラネット、日本初の円建て BitBonds で2億円
メタプラネットが8月13日、日本で初めてとなるビットコイン財務向けの円建て社債「BitBonds」の初回発行を完了し、2億円(約130万ドル)を調達しました。期間は3年、利率は年4.0〜4.3%です。保有するビットコインを担保に差し出さない無担保のシニア債で、コインを手放さずに負債側から資金を取る形になります。同社にとっては3本目の資金調達チャネルにあたり、構想の発表で終わらず実際の払い込みまで届いた点が重要です。株式市場に頼らず、円建てで日本の投資家から直接調達する経路が開いたことになります。
🚨 Coldcard 流出1,082 BTC、攻撃者の足取り再構成
Coldcard の旧機種 Mk3 で起きた1,082 BTC の流出について、攻撃者の足取りを再構成した検証記事が公開されました。乱数生成の弱さに由来するシード生成の経路が起点で、追跡の末に依然として説明のつかない153のアドレスが残っているとしています。被害の集計は1億1,200万ドルまで膨らんだとの報告も出ています。ハードウェアウォレットは自分で鍵を持つための道具ですが、その鍵を作る乱数が弱ければ、保管の手順をいくら固めても意味をなしません。古い端末を使い続けている保有者にとって、移し替えを判断する具体的な材料になります。
🚨 BIP-322 検証に他人の鍵を通す脆弱性
rust-bitcoin の bip322 クレートに、アドレスの所有権証明を検証する処理の重大な欠陥が見つかり、セキュリティ勧告が公開されました。P2WPKH と P2SH-P2WPKH のアドレスについて、まったく無関係な、攻撃者が握る秘密鍵で作られた BIP-322 の証明を、検証側が正当なものとして受理してしまうというものです。BIP-322 はこのアドレスは自分のものだと示すための標準で、取引所の本人確認や資産の裏付け証明などに使われます。検証が素通りするなら他人のアドレスを自分のものだと主張できることになり、しかも署名の見た目からは異常に気づけません。
⚡ Optech 418号、チャネルジャミング対策を掲載
Bitcoin Optech のニュースレター418号が公開されました。取り上げているのは、Lightning Network のチャネルジャミングを緩和するために提案されたコントラクトプロトコル、テスト向けに配布が始まった Bitcoin Core の静的リンク版バイナリ、そしてピアごとに掛けていたトランザクションのレート制限を全体で一本化する方式への置き換えの3点です。チャネルジャミングは、支払いを故意に滞留させて他人の流動性を無償で塞ぐ古くからの攻撃で、決定打がないまま残ってきました。地味な週次のまとめですが、開発の現在地はここに集約されています。